お知らせ
九州文化学園高校 福祉コース2年生に出前授業を実施しました
10月30日(金)、九州文化学園高校 保育福祉科福祉コースの2年生を対象に、本学 地域共生学科介護福祉コースの島村講師が出前授業を実施しました。
今回のテーマは「えっ、そうなの!? 私のからだと脳のふしぎ ~恋も、別腹も、利き眼も!~」。身近な「なぜ?」を入り口に、からだと脳の仕組みを楽しく学び、介護福祉の専門性とのつながりを体験していただきました。
あなたの「利き眼」はどっち?
両手で作った輪っかから目標物(今回はリンゴ!)をのぞき込み、片目ずつ閉じて「利き眼」を確認。さらに、片目を閉じてペンキャップの開け閉めに挑戦すると、「あれ?距離感がつかめない!」という声も。両目で見ることで、脳が左右の目からの情報を統合し、奥行きや距離を認識していることを実感しました。
「別腹」は本当に存在する!?
お腹がいっぱいでも、大好物のデザートを見ると「まだ食べられそう!」と感じることはありませんか? 食欲は胃の満腹度だけでなく、食べ物の見た目や香り、期待感など脳の働きも関係しています。「お腹いっぱいなのに食べたい!」という身近な感覚の裏側に、脳の働きが関係していることに驚きの様子も見られました。
「ひとめぼれ」と脳の不思議
人差し指と薬指の長さを比べ、指の長さと胎児期のホルモン環境との関連を紹介しました。また、恋愛初期の高揚感やドキドキに関係するとされる脳内物質「PEA(フェニルエチルアミン)」についても解説。チョコレートにも含まれているという意外なつながりから、恋愛と脳の働きについて考える時間となりました。
脳と体を同時に動かす!「コグニサイズ」に挑戦
足踏みから始まり、拍手、さらに左右の手で異なる動きをするなど、徐々に難易度を上げていきます。手足がバラバラの動きになると、「難しい!」と笑い声も聞かれました。コグニサイズは運動と認知課題を組み合わせた取り組みです。高齢者の健康づくりや認知症予防を目的に、介護福祉の現場でも活用されています。
介護現場のミステリー:ご飯を食べない高齢者、その理由は?
授業の終盤には、こんなクイズが出題されました。「80歳の利用者さんが、お茶碗のご飯を一口も食べません。あなたが介護職なら、どう考えますか?」
「わがままで食べないのかな?」「お腹が空いていない?」——実は、思いもよらない理由が隠れているかもしれません。
その理由の一つが、加齢による視覚の変化です。水晶体の黄変などにより、色の見え方やコントラストの感じ方が変化し、「白いお茶碗」に入った「白いご飯」の境目が分かりにくくなることがあります。お茶碗を濃い色のものに変えるなど、食器と食べ物の色にコントラストをつけることで、食事が進む場合もあります。「食べない」という行動だけでなく、その背景にある理由を考えることも、介護福祉士に求められる大切な専門性です。
からだと脳の仕組みを知ることが、その人らしい生活を支える力になる
介護福祉士は、単に身の回りのお世話をする仕事ではありません。からだと脳の仕組みを理解し、一人ひとりの状態や思いに目を向け、その人に合った支援を考える専門職です。日常の「なぜ?」を探求することが、その人らしい生活を支える力につながります。今回の授業を通して、生徒の皆さんにも介護福祉の奥深さと専門性を感じていただけたのではないでしょうか。
最後に、12月13日(日)開催の「進学フェスタ」を案内し、出前授業は終了しました。貴重な機会をいただきました九州文化学園高校 福祉コース2年生の皆さん、そして先生方、本当にありがとうございました。本学はこれからも、未来の福祉を担う高校生の皆さんを応援しています。